生成AIの次は「現場AI」へ|人手不足の日本でAIは仕事を奪うのか、それとも助けるのか

生成AIの次は現場AIへ 資産運用
当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

最近、私はChatGPTなどのAIを使う機会がかなり増えてきました。

ブログを始めてからは特に、記事の構成を考えたり、分からない言葉を調べたり、自分の考えを整理したり、誤字脱字や記事内容の最終チェックするときにAIを利用しています。

実際に使ってみると感じるのが、AIは単なる「検索の代わり」ではないということです。

自分の頭の中にある漠然とした考えを整理したり、別の視点を提示してもらったりすることで、以前なら時間がかかっていた作業を短時間で進められるようになりました。

一方で最近、企業のAI活用について調べていて、もう一つ大きな変化が起きていることに気付きました。

それが、AIがパソコンの中から現実の「仕事の現場」へ出始めていることです。

今回は、日本企業の取り組みを例にしながら、

「人手不足が進む日本では、AIは人間の仕事を奪う存在になるのか、それとも人間を助ける存在になるのか」

について考えてみたいと思います。


私が実際にAIを使って感じたこと

私がAIを使い始める前は、

「AIに質問すると答えを教えてくれる」

くらいのイメージを持っていました。

ところが実際に使ってみると、それだけではありませんでした。

例えばブログを書く場合でも、すべてAI任せにするのではなく、

自分でテーマを考える
→ AIと一緒に論点を整理する
→ 自分の経験や考えを加える
→ 最後に自分で確認する

という使い方をすると非常に便利です。

つまりAIは「自分の代わりに全部やってくれるもの」というより、

自分の能力を補ってくれる道具

という感覚の方が近いのです。

そして企業でも、これと似た使われ方が広がっているように感じます。


AIは「答える」から「仕事を手伝う」段階へ

生成AIの次は現場AIへ

ChatGPTなどの生成AIは、人間から指示を受けて文章や画像などを生成します。

その次に注目されているのが「AIエージェント」です。

AIエージェントが発達すると、人間が一つひとつ細かく指示しなくても、目的に応じて必要な作業を判断して進めることが期待されています。

そしてさらに興味深いのが、そのAIがカメラ、センサー、機械、ロボットなどとつながることです。

そうなれば、

生成AI

AIエージェント

現場AI

フィジカルAI

という進化が起こる可能性があります。

AIが「文章を作るもの」から、現実の仕事を支援するものへ変わっていくわけです。


エアコン点検をAIがサポートする時代に

その一例が、空調設備の点検です。

エアコンの点検や修理を考えてみると、単純な作業ではありません。

経験豊富な技術者なら、

「この症状なら、まずここを確認する」

「この部品なら、この部分にも注意する」

と経験から判断できるでしょう。

しかし若手作業員が同じ判断をできるようになるには時間がかかります。

そこで、作業している映像などをAIが確認し、

「確認すべき作業が抜けていないか」

などをチェックできればどうでしょうか。

若手作業員でもAIの支援を受けながら作業できるようになります。

私はここに、日本でAIが普及する大きなヒントがあると思います。


日本で深刻なのは「AI失業」より人手不足かもしれない

AIのニュースを見ると、

「AIによって人間の仕事がなくなる」

という話がよく出てきます。

確かに、AIによって減っていく仕事はあると思います。

しかし日本の場合、それだけで考えてよいのでしょうか。

日本は人口減少が進んでいます。

企業では、

「採用したくても人が集まらない」

「ベテラン社員が退職して技術を引き継げない」

「外国人観光客に対応できるスタッフが足りない」

といった問題が起きています。

そう考えると、日本ではむしろ、

AIに仕事を奪われること以上に、AIを使わなければ仕事が回らなくなる

可能性もあるのではないでしょうか。


AIが「ベテラン社員」を補う可能性

特に私が注目しているのが技能継承です。

日本の製造業には、長年働いてきた熟練技術者がたくさんいます。

ところが、その技術のすべてがマニュアルに書かれているわけではありません。

「音がおかしい」

「いつもと振動が違う」

「この状態なら、この部品も確認した方がいい」

といった経験に基づく判断があります。

これまでは、

ベテラン → 若手

という形で何年もかけて教えてきました。

しかし、そのベテランが大量に退職してしまえば、技術そのものが失われる可能性があります。

そこで、

ベテランの知識・作業データ

AIが学習

若手作業員をAIが支援

という仕組みを作れれば、状況は大きく変わります。

AIは単なる省人化装置ではなく、日本企業が蓄積してきた技術を次世代へ残す「橋渡し役」にもなれるのではないでしょうか。


ホテルの外国語対応にもAI

もう一つ分かりやすいのがホテルです。

訪日外国人が増えれば、ホテルでは英語や中国語などへの対応が必要になります。

しかし全国のホテルに、多言語を話せるスタッフを十分配置するのは簡単ではありません。

そこで電話対応などをAIがリアルタイム翻訳してくれれば、日本語を話すスタッフでも外国人宿泊客に対応しやすくなります。

ここでもAIは、

スタッフをゼロにするための技術

ではなく、

今いるスタッフができる仕事を増やす技術

として使えます。

この違いはかなり重要だと思います。

ホテルだけでなく、飲食店、観光施設、病院、小売店などにも同じ考え方を広げられるでしょう。


「人間+AI」で1人ができる仕事が増える

ここまで考えて、私はAIの本当のインパクトは「何人の仕事がなくなるか」だけでは測れないと思うようになりました。

例えば、これまで10人必要だった仕事が、

AIを活用することで7人でもできる

ようになったとします。

人口が増えている国なら「3人の仕事がなくなった」と見ることもできます。

しかし、人手不足の日本なら、

「7人しか集まらなくても仕事を維持できた」

とも考えられます。

同じAIによる省力化でも、国が置かれている状況によって意味が変わるのではないでしょうか。

人手不足のなか、日本企業には「人数を増やす」だけでなく、一人あたりの生産性を高める経営が求められています。日本企業が「量から質へ」転換する動きについてはこちらでも考察しています。

大和ハウス・ヤマト・銀行に共通する「量より利益」への転換|人口減少・人手不足時代の企業戦略
大和ハウスの23道県撤退と高価格住宅への集中、ヤマトの低採算荷物抑制、銀行の住宅ローン金利競争の変化。一見異なる3つのニュースから、日本企業で進む「量より利益」への経営転換を投資家目線でわかりやすく解説します。

投資家としては「AIそのもの」だけを見ない

ここからは投資をしている私自身が気になった点です。

AI関連株というと、どうしてもNVIDIAなどの半導体企業に目が向きます。

もちろん半導体はAIの中心にあります。

しかしAIが現実世界に広がっていけば、その恩恵を受ける業種も広がります。

例えば、

AI普及
→ データセンター増加
→ 半導体需要増加
→ 電力需要増加
→ 冷却設備需要増加
→ 工場設備投資増加
→ 工作機械・FA需要増加

という連鎖です。

AI需要を考えるうえで欠かせないのが半導体市場です。半導体サイクルが今後どう動くのかについてはこちらの記事で整理しています。

半導体サイクルの転換点は2028年頃?需給・価格・注目分野を2026~2030年で予測
半導体サイクルの転換点は2028年頃と予測されています。AI需要による半導体不足と設備投資拡大を踏まえ、2026~2030年の需給・価格の見通しと、NAND・HBM・製造装置など投資家が注目すべきポイントを分かりやすく解説します。

さらにAIが工場で機械を制御するようになれば、サイバーセキュリティーも重要になります。

AI市場を見る場合、

「どのAI企業が勝つか?」

だけではなく、

「AIが普及すると何が必要になるのか?」

という視点も持っておきたいと思います。

これは半導体だけを追いかけるより、長期的な投資テーマを探しやすい考え方ではないでしょうか。

AI投資の拡大は企業業績だけでなく、金利や株式市場にも影響します。AIブームと金利、日本株の関係についてはこちらの記事で詳しく考察しています。

AIブームの意外なリスクは金利上昇?日本株が「安全資産」になる可能性
AI投資の拡大で世界の資本が奪い合いとなり、長期金利の上昇が株価のリスクに。一方、企業業績が伸びる日本株は、低レバレッジ・豊富な現金を背景に『安全資産』として再評価される可能性があります。株価=EPS×PERの視点から分かりやすく解説します。

AIにも当然リスクはある

一方、AIを過大評価するのも危険です。

私自身AIを使っていても、

「これは本当に正しいのかな?」

と思う回答が出ることがあります。

そのため、重要な情報については自分で確認するようにしています。

ブログを書く場合も同じです。

AIが作った文章をそのまま公開するのではなく、最終的に内容を確認して判断するのは人間です。

これが工場や設備になれば、さらに重要になります。

文章を間違えるだけなら修正できますが、AIが機械の制御を間違えれば事故につながる可能性があります。

だからこそ、

AIの性能向上と安全対策はセット

で考える必要があります。


AIは人間の「代わり」ではなく「補助者」になる?

私は実際にAIを使うようになって、AIに対する印象が少し変わりました。

以前は、

AI vs 人間

という構図で考えていました。

しかし現在は、

人間+AI

で考える方が実態に近いのではないかと思っています。

ブログでも、AIだけでは私自身の経験は書けません。

逆に私一人だけでは、調査や情報整理にかなり時間がかかります。

両方を組み合わせることで、以前よりできることが増えました。

企業の現場でも同じことが起こるのかもしれません。

AIと仕事の未来をもう少し深く考えたい方へ
AIが社会や仕事をどう変えていくのかに興味がある方には、『AI 2041 人工知能が変える20年後の未来』も参考になります。技術そのものだけでなく、AIが普及した社会がどう変化するのかを考えるきっかけになる一冊です。
👉 『AI 2041人工知能が変える20年後の未来』をAmazonで見る
※当サイトはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者です。上記リンクから商品を購入された場合、当サイトに紹介料が入ることがあります。購入者の負担が増えることはありません。


まとめ|人口減少の日本だからこそAIが必要になる

AIの発達によって、なくなる仕事は確かに出てくるでしょう。

しかし人口減少が続く日本では、

「AIに仕事を奪われる未来」

だけではなく、

「AIに助けてもらわなければ社会を維持できない未来」

についても考える必要があると思います。

製造業では技能継承。

ホテルでは外国語対応。

オフィスでは定型業務の自動化。

設備保守では作業員のサポート。

そして私自身もブログ運営でAIを使っています。

こうして考えると、AIはすでに一部のIT企業だけの話ではありません。

これからAI関連のニュースを見るとき、私は、

「このAIで何人減らせるのか」ではなく、「このAIによって人間は何ができるようになるのか」

という視点を持って見ていきたいと思います。

AIが人間の仕事を奪うのか。

それとも人口が減っていく日本を支える存在になるのか。

おそらく、その答えはAIそのものではなく、私たちがAIをどう使うかによって決まるのではないでしょうか。

参考資料・公式サイト

ダイキン工業では、熟練者のノウハウをAIに活用し、空調機の点検・修理作業を支援するAIエージェントの開発を進めています。詳しくはダイキン工業の公式サイトをご覧ください。
ダイキン工業の公式発表

生成AIとAIエージェントの違いについては、NECの公式サイトでも詳しく解説されています。
NEC「AIエージェント」公式ページ

AIがデジタル空間から現実世界へ広がる「フィジカルAI」については、NECも製造業での活用可能性を紹介しています。
NEC「AI-Ready化されたスマートファクトリー」


コメント

タイトルとURLをコピーしました