コメ不足から一転「米余り」へ|大阪府のお米クーポンで新米5kgを1,980円(税込2,138円)で買って感じたこと

コメ不足から一転米余りへ 暮らし・節約
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少し前まで、「お米が足りない」「価格が高すぎる」と連日のように話題になっていました。

スーパーに行ってもお米が少なく、あったとしても以前よりかなり高い。

家計への負担を実感した方も多かったのではないでしょうか。

お米だけでなく、食品や日用品などさまざまなものが値上がりしています。
物価高によって私たちの「現金の価値」がどう変わるのかについては、こちらの記事でも詳しく考えています。
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大阪府では、子どもや大学生などを対象に食費支援事業が実施され、「お米PAYおおさか(お米クーポン)」などによる支援も行われました。

私の家庭も対象となっていました。

ところが、私はこのお米クーポンをすぐには使いませんでした。
というより忘れており、期限切れのアラームメールで気づきました。

そして利用期限が近づいてきたため、

「そろそろ使っておこう」と思い、最近になってスーパーで使ってみました。

そこで見つけたのが、新米5kg・本体価格1,980円(税込2,138円)の特売でした。

新米5kgが特売で1,980円だった

コメ不足から一転米余りへ

私が購入したのは新米5kg

もちろん特売価格ではありますが、価格はなんと、

1,980円。

少し前まで5kgのお米が4,000円前後という状況を経験していただけに、売り場で価格を見たときには、

「あれだけ米不足と言っていたのに、もうこんな値段になっているのか」

と感じました。

大阪府の今回の食費支援では、対象となる子ども・大学生等に対し、お米クーポンまたは食料品という形で支援が実施されています。

しかも、私のクーポン画面を見ると、今回の支援額は7,000円から10,000円に増額されています。

コメ不足・物価高への家計支援として始まった制度を、私の場合はすぐに使わず、期限近くになって使ってみた。

すると、その頃にはスーパーで新米5kgが1,980円。

わずかな期間でコメを取り巻く環境が大きく変わったことを、身近な買い物で実感しました。

「米不足」だったはずが、今度は「米余り」

これは私がたまたま安いスーパーを見つけただけ、という話でもなさそうです。

農林水産省によると、米取引関係者への2026年8月調査では、需給について「緩んでいる」とみる傾向が強く、今後3か月の価格についても下落を見込む見方がかなり強くなっています

背景にあるのが在庫の増加です。

コメ不足だった時期とは逆に、現在は民間在庫が増えています。

さらに新米が市場に出てくれば、供給量は一段と増えます。

つまり、

「お米がないから、少し高くても確保したい」

という状況から、

「在庫が多いので、価格を下げてでも売りたい」

という状況へ変わりつつあるわけです。

政府も今度は備蓄米を「買う側」に

さらに興味深いのが政府の対応です。

2025年のコメ不足では、政府は市場にお米を供給するため備蓄米を約59万トン放出しました。

ところが現在は反対です。

政府は放出した備蓄米のうち、まず21万トンの買い戻しを進めています。農水省も国内産米の政府買い入れを実施しています。

整理すると、

2025年ごろ
コメ不足

米価上昇

政府が備蓄米を放出

家計負担が増え、自治体なども支援

ところが、

2026年
生産・在庫が増える

需給が緩む

新米も流通

価格下落への警戒

政府が今度は備蓄米を買い戻す

という、かなり大きな転換が起きています。

消費者には安い方がうれしい。でも農家はどうなる?

消費者の立場から考えれば、お米が安くなること自体はありがたい話です。

私自身、新米5kgを1,980円で購入できたのですから、家計としては助かります。

コメ価格の変化は家庭だけの問題ではありません。

大量のお米を使用する外食企業にとっては、原材料価格の低下が業績の追い風になる可能性があります。コメ価格と外食企業の関係については、ゼンショーHDの記事でも触れています。
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しかし、ここで少し気になりました。

「安くなればなるほど、本当に良いのだろうか?」

ということです。

コメの価格が急激に下がれば、今度は生産者である農家の収入に影響します。

肥料、農薬、燃料、農業機械などの価格が上昇している中で、販売するコメだけが大きく値下がりすれば、生産を続けられない農家が増える可能性があります。

そうなれば数年後、

農家減少 → 生産量減少 → 再びコメ不足

ということにもなりかねません。

「高すぎて消費者が買えない価格」も困りますが、「農家が作り続けられないほど安い価格」も長期的には困る。

主食であるコメだけに、このバランスは難しいところです。

わずか1年で「不足」から「余る」へ

今回、お米クーポンを使って新米を買ったことは、私にとって非常に身近な出来事でした。

しかし振り返ってみると、日本のコメ政策の難しさを象徴するような経験だったとも思います。

コメが不足して価格が上がれば、

「もっと作ってほしい」

「備蓄米を出してほしい」

となります。

ところが生産量が増えて在庫が積み上がれば、今度は、

「米価が下がりすぎるのではないか」

という問題が出てきます。

農水省自身も、現在の米取引関係者の見方について、需給緩和と価格低下を予想する傾向が強いとして、需給と価格の動向を注視しています。

まとめ|1,980円の新米を見て考えた日本のコメ問題

少し前まで、コメ不足と価格高騰が大きな社会問題になっていました。

大阪府では食費支援まで実施され、私の家庭にもお米クーポンが届きました。

ところが私はすぐに使わず、利用期限が近づいてから使ってみました。

するとスーパーでは、

新米5kgが特売1,980円。

もちろん、これはあくまで私が購入した店舗での特売価格であり、全国の新米価格が5kg1,980円になったという意味ではありません。

それでも、

「あれだけ不足していたお米が、今度は余っている」

という変化を実感するには十分な出来事でした。

コメが不足すれば価格が上がりやすくなる。

価格が上がれば増産への動きも強まる。

生産量が回復して在庫が増えれば、今度は価格が下がりやすくなる。

経済の教科書なら単純な「需要と供給」の話ですが、主食であるコメでは、その間に農家、消費者、流通、政府の備蓄政策などが複雑に絡みます。

「コメは高すぎても困る。でも安すぎても将来困る。」

新米5kg・1,980円という値札を見ながら、そんなことを考えました。

普段スーパーで何気なく買っている食品も、少し視点を変えると日本経済や企業の動きが見えてきます。納豆を題材に「身近な食品から経済と投資を考える」記事も書いています。
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参考資料・公式サイト

大阪府では、物価高騰の影響を受ける子育て世帯や大学生年代の若者などを対象に、「お米PAYおおさか(お米クーポン)」または食料品による支援を実施しています。
大阪府「子ども・大学生等への食費支援事業」公式ページ

政府備蓄米については、農林水産省が売渡しや流通実績などを公表しています。
農林水産省「国内産米穀の政府買入れのお知らせ」

農林水産省によると、2026年6月末の民間在庫は243万トンとなり、米の供給量は十分に確保されるとして、政府は備蓄米の買い戻し手続きを開始しました。
農林水産省「農林水産大臣記者会見概要」

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