夏といえば、やっぱりそうめん。
そして、そうめんといえば我が家では昔から**「揖保乃糸」**です。
今回は兵庫県たつの市にある**揖保乃糸 資料館「そうめんの里」**へ行ってきました。
普段何気なく食べている揖保乃糸ですが、資料館を見学してみると、600年近い歴史や手延べ製法、さらに商品によって種類が違うことなど、知らなかったことがたくさん。
もちろん、本場で食べるそうめんランチも楽しんできました。
お盆休み終盤の8月15日、「そうめんの里」へ
訪れたのは、お盆休みも終盤となった8月15日の11時30分頃。
「少し早めのお昼だから大丈夫かな」と思っていましたが、さすが真夏のそうめんシーズン。
到着するとかなりの人で賑わっていました。
1階のレストラン「庵」も、そうめん流しも、なんと約1時間待ち。
やはり夏休み・お盆期間中の揖保乃糸は大人気です。
せっかくなので受付を済ませ、待ち時間を利用して館内を見学することにしました。

待ち時間に「揖保乃糸 資料館」でそうめんの歴史を勉強
「そうめんの里」は単なる食事処ではなく、揖保乃糸をはじめとした手延べそうめんの歴史や製造工程を学べる資料館になっています。
普段スーパーで当たり前のように買っている揖保乃糸ですが、歴史を知ると見方が少し変わります。
そうめんの歴史は想像以上に古い
そうめんのルーツは非常に古く、中国から伝わった食べ物が起源とされています。
現在のそうめんに近いものが日本各地へ広がり、地域ごとの気候や原料、製法によって独自のそうめん文化が発達していきました。
播州地方では、室町時代の1418年の文書に「サウメン」という記録が残っています。
つまり、この地域では約600年前からそうめんが作られていたことになります。
その後、江戸時代には龍野藩の保護も受けながら生産が盛んになり、明治時代になると生産者による組織づくりが進みました。
そして1894年(明治27年)には統一商標として**「揖保乃糸」**が誕生しています。
600年近く受け継がれてきた製法が、現在スーパーで買っている一束につながっていると思うと、なかなか面白いものです。
日本三大そうめんとは?
そうめんについて調べていると、よく目にするのが**「日本三大そうめん」**という言葉。
一般的には、
- 兵庫県の「揖保乃糸(播州そうめん)」
- 奈良県の「三輪そうめん」
- 香川県の「小豆島そうめん」
の3つが、日本を代表するそうめん産地として知られています。
同じ「そうめん」でも、産地によって原料や製法、麺の特徴が少しずつ違います。
こうなると、三大そうめんを食べ比べてみるのも面白そうです。
約1時間待って、いよいよ本場のそうめんランチ
資料館を見ているうちに、ちょうどいい時間になりました。

今回いただいたのは、そうめんに天ぷらやご飯などが付いた御膳タイプのランチ。
暑い日に食べる冷たいそうめんは、それだけでもおいしいのですが、やはり本場で食べる揖保乃糸は格別でした。
細い麺なのにしっかりとコシがあり、ツルッとしたのど越し。
天ぷらなどのおかずも付いているので、「そうめんだけでは少し物足りない」という人にも十分なボリュームです。
家で食べる揖保乃糸もおいしいですが、こうして本場で食べると、あらためて麺の食感とのど越しの良さを感じます。
実は、いつも食べている「揖保乃糸」にも種類がある
資料館で個人的に一番驚いたのがこれです。
「揖保乃糸」といえば、全部同じものだと思っていました。
ところが実際には、原料となる小麦粉や麺の細さ、製造時期などによって複数の商品・等級があります。
そして我が家で普段食べている赤帯の揖保乃糸。
パッケージをよく見てみると……
「上級」
と書いてあります。
これまでまったく意識していませんでした。
上級は揖保乃糸の中でも最も一般的な商品で、全生産量の約80%を占めているそうです。
それでも個人的には、いろいろなそうめんを食べた中で、揖保乃糸が一番好きです。
特に、あのツルッとしたのど越しと、細いのにしっかり感じられるコシ。
「上級」でこれだけおいしいのなら、その上はどれほど違うのでしょうか。
揖保乃糸の最高級品「三神」が気になる
そして今回、特に気になったのが揖保乃糸の最高級品である**「三神(さんしん)」**です。
普段スーパーでよく見かける赤帯の「上級」でも十分おいしく、個人的にはそうめんの中で揖保乃糸が一番好きです。
あのツルッとしたのど越しと、細いのにしっかり感じられる食感が好みなのですが、その揖保乃糸にさらに上の世界があるとは……。
最高級品の「三神」は、上質な原料小麦粉を使用し、しかも誰でも製造できるわけではありません。
兵庫県手延素麺協同組合が選抜指定した数軒の熟練した製造者だけが作ることのできる、揖保乃糸の最高級品です。
製造されるのも12月下旬から翌年2月までの限られた期間。
麺の太さはわずか0.55~0.60mmで、50gの一束に約550本もの麺が入っているそうです。
生産量も揖保乃糸全体のごくわずか。
https://www.ibonoito.or.jp/feature/obi.html?ref=sidebar-link
そう聞くと、
「普段食べている揖保乃糸と、どれくらい違うんだろう?」
と、ますます食べてみたくなります。
そうめんの里の売店でも三神を見かけましたが、さすが最高級品。
普段スーパーで買っている揖保乃糸と比べると、なかなかのお値段でした(笑)。
今回は食べることができませんでしたが、これは一度食べてみたい。
普通の上級でもあれだけおいしいのだから、最高級の三神はどんな食感とのど越しなのか……。
次回の楽しみが一つ増えました。
「揖保乃糸」は会社の名前ではなかった
ここからは少しマニアックな話。
今回調べていて、個人的に「そうだったのか」と思ったことがあります。
スーパーなどでこれだけ有名な「揖保乃糸」なので、てっきり**「揖保乃糸株式会社」のような大きな食品メーカーが製造・販売しているブランド**だと思っていました。
ところが実際は違います。
揖保乃糸を管理しているのは、営利企業ではなく**「兵庫県手延素麺協同組合」**です。
その歴史は古く、前身となる「播磨国揖東西両郡素麺営業組合」が設立されたのは1887年(明治20年)。
1894年には製品を等級に分け、統一商標として「揖保乃糸」が誕生しました。
つまり、一つの巨大メーカーが工場で大量生産しているというより、地域の生産者が長年受け継いできた手延べそうめんを、協同組合が品質管理し、一つのブランドとして守り続けているわけです。
普段スーパーで何気なく手に取っている「揖保乃糸」の赤い帯にも、そんな歴史と仕組みがあると知ると、少し見方が変わりました。
レストランには八木莉可子さんのサインも

食事をしたレストラン「庵」には、揖保乃糸のイメージキャラクターを務める八木莉可子さんのサインも飾られていました。
少し見つけにくい場所だったのですが、こういったものを探してみるのも現地ならではの楽しみ。
「そうめん、やっぱり揖保乃糸♪」のCMを見たことがある方なら、ちょっと嬉しい発見かもしれません。
まとめ|食べるだけではもったいない「そうめんの里」
今回訪れた揖保乃糸 資料館「そうめんの里」。
正直なところ、訪れる前は「そうめんを食べて、少し買い物をするところ」くらいに思っていました。
ところが実際に訪れてみると、約600年にわたる播州そうめんの歴史や手延べ製法、揖保乃糸の種類など、知らなかったことがたくさんありました。
そして歴史を知ったあとに本場で食べる揖保乃糸は、また格別。
今回のように混雑していてレストランの待ち時間が長くても、その時間を利用して資料館を見学できるので、意外と待ち時間も苦になりませんでした。
特に夏休みやお盆期間は、レストランやそうめん流しがかなり混雑する可能性があります。
私たちが訪れた8月15日の11時30分頃は、レストランもそうめん流しも約1時間待ちでしたので、夏の休日に訪れる場合は時間に余裕を持って行くのがおすすめです。
本場の揖保乃糸を味わって、そうめんの歴史も学べる「そうめんの里」。
そうめん好きなら、一度訪れてみる価値のある施設だと思います。
そして次に行く機会があれば……
最高級品「三神」をぜひ一度食べてみたいです。


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