国宝・松本城の魅力をお伝えします。美しい北アルプスの眺望、お堀と天守の対比が素晴らしい。
皆さんこんにちは。今日は愛犬の散歩で国宝・松本城に行ってきました。
歴史ファンなら1度は聞いたことがある国宝・松本城。
国宝5城(北から松本城、犬山城、彦根城、姫路城、松江城)の中でも最古の国宝天守(諸説あり)と言われています。(一応全て登城しました。)
国宝にして世界遺産の姫路城は別格としても、松本城の魅力は、ほかのお城と違い現存の天守のみで楽しめる事かと。(人によっては壮大さに欠けたり、しょぼいという意見もありますが)
平城ということもあり、敷地内に入って徒歩数分で天守にたどり着きます。他のお城は城門から三ノ丸、二ノ丸、天守と結構歩きますよね。
姫路城は半ば登山で、結構体力がいります。当時真夏に行ったので汗だくで水分補給等大変だった記憶が。
お堀にたたずむ松本城と背後の北アルプスの山々が季節・天候によってはお堀の水が鏡のように映し出しそのコントラストは素晴らしい眺望となります。
姫路城と比べると(黒い城と白い城)
最古の現存天守ということもあり、お城の外観も時代を感じさせ、松本城の魅力の1つです。
同じ現存の5重6階の天守ですが、姫路城と松本城は時代的な背景もあり対照的な外観です。
松本城天守は1594年築城「黒い城」のトレンド(熊本城、岡山城など) → 豊臣秀吉の時代(関ヶ原の戦い以前)
姫路城天守は1609年築城「白い城」のトレンド(名古屋城、彦根城など)→ 徳川家康の時代(関ヶ原の戦い以降)
天守築城はわずか15年の差ですが、その間の時代(戦国期と平和期)、天下人の変遷(秀吉→家康)によってトレンドが変わっている点も面白いところです。
諸説あるようですが、
戦国期の「黒い城」は
①敵の目から隠れやすい
②鉄砲戦では漆黒の色使いが有利、といった戦術上の利点や
③黄金好きの豊臣秀吉が金色が映える黒い城を好んだといった天下人の趣向という理由もあったようです。
また、平和期の「白い城」は
①豊臣時代から徳川時代へ変化の象徴として「黒」→「白」へ
②白色の特長から優美さを演出出来る、膨張色である白が城そのものを大きく見せる効果
③ 壁の耐久性に対する技術の進歩(白漆喰(しろしっくい)という火に強い素材が原料の石灰増産により使用されるようになった等)
等、政治的理由、技術的理由があったようです。
同じ大阪城でも時代によって違う姿
豊臣時代の大阪城(下記右図)も黒い城だったようですね。豊臣家滅亡後、徳川幕府により大阪城は再建されますが、徳川時代の大阪城は「白い城」です。
下記左記写真は昭和期の復興大阪城ですが(復興大阪城では初層から4層までは徳川時代風の白い城ですが、一方、5層目は豊臣時代風に黒い城となっています。)
世界遺産へ
姫路城、大阪城、熊本城と比べ決して巨大城郭というわけではありませんが、歴史的価値からも
現在、世界遺産への取り組みも進めており、
ますます魅力あふれる松本城へ、歴史と信州の自然を感じてみてください。
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